取材「人と街の記憶」

1月

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第56回松戸美術会展

開 催 2026年1月13日(火)~同18日(日)
時 間 10時~18時
    (初日は13時から、最終日は16時まで)
場 所 松戸市文化ホール
    松戸市松戸1307-1
(松戸ビルヂング4F)
☏047-367-7810
主 催 松戸美術会
後 援 松戸市教育委員会
入 場 無料




すたじお うー
地蔵どうぶつ縁

開 催 2025年1月1日(木)~同31日(土)
時 間 ライブ開催中
場 所 柏市柏1-5-20
    プールドゥビル5F
主 催 柏Studio WUU
入 場 ライブ入場料
    https://www.wuu.co.jp/



若手3人の初企画展も
第56回松戸美術会展

――「第56回松戸美術会展」が1月13日から松戸市文化ホールで開かれた。主催する「松戸美術会」(小島隆三会長)の会員、準会員が絵画、彫刻計145点を出品した。

 

 

写真左:広い展示会場を回る入場者
写真右:松戸美術会展のポスター・はがき

 

 

 

作品は市民ホール(300平方㍍)、三つの市民ギャラリー(各150平方㍍)のほか、各室をつなぐ通路の壁にも展示された。文化ホールのすべての展示スペースが会場。入場者に配られたB4判見開きの案内資料には出品目録とともに会場見取り図が付いていた。

 

 

松戸ビルヂング4階エレベーターを降り、受付のある市民ホールに入ると洋画と彫刻、隣接の市民ギャラリー1、2に洋画、日本画があった。通路でつながる市民ギャラリー3は企画展示会場になっていた。

 

【松戸美術会展出品作品の一部】

 

 

写真左:「アダムとイブ」(小島隆三)
写真右:「刻」(今藤久子)

 

 

 

写真左:「You must live」(仲田道子)
写真右:「コルドシュルシエル」(吉村貞子)

 

 

 

写真左:「青い鳥」(橋倉かよ子)
写真中:「夜の歌26-1」(宮山広明)
写真右:「ボートサファリ」(小林美知子)

 

 

 

写真左:「赤の競演Ⅱ」(堀江雅子)
写真中:「春は来る」(世森純子)
写真右:「凛として」(佐藤千代子)

 

 

 

企画展は「次世代に繋ぐ 歩き出す三匹展」と名づけ、小野美巡さん、宗像仁美さん、米丸航生さんの若手3人が参加。3人合わせ市民ギャラリー3いっぱいの絵画計65点を出した。

 

 

作品全体の大きさや風景、静物、人物のモチーフも様々で、具象的だったり、抽象的だったりの作風もバラエティーに富んでいた。会場を一回りも二回りもしたが、見応えのある作品ばかりだった。

 

 

それもそのはずで松戸美術会会員、同準会員になるには松戸美術会と松戸市教育委員会が共催し、毎年夏に開く公募展が登竜門になっている。

 

 

写真左:「落ち葉のステージ」(妹尾宏行)
写真中:「森の中の木馬」(木名瀬豊子)
写真右:「いすみ鉄道」(安蒜松江)

 

 

 

写真左:「慈光」(大谷裕子)
写真中:「初富風景」(西森一郎)
写真右:「その日の花」(三谷紀子)

 

 

 

写真左:企画展示「次世代に繋ぐ」のポスター
写真右:「ふたたび」(宗像仁美)

 

 

 

写真左:「今日にささげる」(小野美巡)
写真右:「銀天の夢」(米丸航生)

 

 

 

市内在住、在勤、出身者など市内ゆかりの16歳以上が対象。一般市民は市長賞、松戸美術会賞などの上位入賞で準会員の資格を得る。さらに準会員は市展賞、松戸美術会特別賞などを得て正会員になる。

 

 

昨夏には第60回記念松戸市美術展(市展)が開かれた。歴史ある展覧会だ。松戸美術会事務局を務める彫刻家片岡千明さんは高校2年の時に出品し、入選したのを励みに創作活動を続けた一人だ。

 

 

 

 

写真左:「再生」(杉山喜代枝)
写真中:「山の音」(高岡栄)
写真右:「夕映えに想う」(陸島和浩)

 

 

 

写真左:「晩秋の妙高高原」(髙野絹子)
写真右:「5月のアメリカ山公園」(多田準也)

 

 

 

写真左:「マウントクック(NZ)」(森嶋正道)
写真右:「ピアスⅠ」(宮田徹)

 

 

 

写真左:「南房総の釣り船」(脇雅英)
写真右:「うれい」(水野ひろ子)

 

 

 

写真左:「オブジェ 木造」(本間俊)
写真右:「夢の迷い子」(片岡千明)

 

 

 

片岡さんは「60年前、地元の作家3人が美術会を始めたと聞いています。今回、初めて若手による企画展を考えました。90代の会員もいるので、今後も最高齢者による企画展なども考え、続けていきたい」という。

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

うーん、進化、変化?
ライブハウスで異色作品展

――木版画家大野隆司さんが、JR柏駅東口のライブハウス「柏Studio WUU」(スタジオ・ウー)で作品展を開いている。観られるのはライブ開催時だけ、しかも照明がつく入退場時や休憩時間にしか観られないという、一風変わった展示法だ。

 

 

写真上:作品展示会場でギターを抱える大野隆司さん

 

 

写真上:作品の中にはめ込まれた案内チラシ

 

 


「すたじお うー 地蔵どうぶつ縁」というタイトル。新聞見開きとほぼ同じA1サイズにラクダ、ウサギ、カメなど動物の身体に様々な表情をしたお地蔵さんの顔が描かれている。

 

 

大学で仏教を学んだこともあり「色即是空」「空即是色」を採り入れ「おまえの音楽はひとを救う」といったメッセージの作品もある。これまでにはなかった作風で、全12点のすべてが非売品という。

 

 

「音楽のついでに観ていただくもの。小さいものを並べてもなぁ、と思い、ここに合う展示作品にした」

 

 

大野さんは可愛いネコと駄洒落のメッセージが代名詞のようでもある。が、2021(令和3年)9月、パレット柏・市民ギャラリーで開いた個展で全く別な一面も見せた。

 

 

写真左:ライブ会場の照明に浮かんだ作品
写真右:ライブ奏者のステージ

 

 

 

一つ目女や三つ目小僧、蛇が突き刺さっているような頭にベローンと伸びた舌を出す女……。見るからに気色悪い化け物の絵。

 

 

さらに神戸で起きた少年による児童殺傷事件をイメージし、人が剣を持って踊り狂ったり、苦しみもがいたりのショッキングな絵柄を発表した。

 

【大野作品の一部】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネコの絵とは真逆と思える作品に「紙に表と裏があるように、私にも表裏両方がある」と説明した。

 

 

夢か、現実か、幻惑的な作風で知られる版画家谷中安規(1897-1946)の作品に感銘して版画の道に進んだ大野さん、安規の影響もあるのだろう。

 

 

「若い時は認めてもらいたいと思った。観て、観て―というようにね。でも今回は音楽を聴きに来たけど、絵もなんか印象に残った、と思ってもらえれば」

 

 

作家として進化してきた?

 

 

「いや、年を重ねてきた結果の変化です。売れなくてもいい、一つの作品がその人の人生を変えるようなもの。そんなものを作っていきたい」

 

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)